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外から見たブータンの姿勢

最後に、ブータンの外から見たブータンの姿勢についてお話します。特に、国王を含むブータンの指導者層が、インドや中国に国境問題の交渉などで訪問する時、いつも思うことがあります。インドはもう長いこと、最近は中国でさえ、ブータンと接する時には、大国として接していると感じます。これは外交の形、取り方、歓迎様式でわかります。中国はもちろんですけれども、インドでさえ、日本の首相が考えもつかないような接待の仕方を、ブータン総理大臣なり、教育大臣なりが受けているわけです。

私は、中国はあまり仕事をしたことがないのでよく知らないのですが、インドの場合は、国王のカウンターパートという人たちも知っていますから、どうしてこういう接待の仕方をするのかと聞く機会がありました。こういう指導者が大勢いる国はあまり見当たらない、とにかく尊敬をしているからだ、と言うのです。ブータンを小国とは思っていないと、インドのシン首相もはっきりしていました。

ブータンはこれからもいろいろな形で変わっていくし、人間の国ですから完璧な国ではありませんし、間違いも起こしていくとは思います。しかし、こういう指導者層が多くいて、そういう指導者層を理想像として見ながら育っていく子どもたちが将来をつくっている国ならば、国の大小は国民総生産や人口などで決まらないという現実を維持していける国です。日本人として、いつも羨ましいと思う国です。

最後に、去年、ブータンは久しぶりに国勢調査をしたのですが、その国勢調査の中に、「あなたは今幸せですか」という質問があったのです。国民の九七パーセントが「幸せです」と答えたそうです。羨ましいことです。今日はこの辺で、終わらせていただきます。ご清聴、ありがとうございました。

協力:社団法人 学士会
本稿は平成18年10月10日夕食会(学士会が会員向けに毎月開催している)における講演の要旨です。

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